今までいろんな国、島、土地へ行ってきた。
今年は小豆島の太鼓台奉納祭りへ。
太鼓台を担ぐ人を小豆島では「かつ手」と呼ぶ。
年々、減りゆく住民に比例して
かつ手も減り、
太鼓台が一つ、また一つと減っていく。
それでも各地で続く秋の太鼓台奉納祭り。
太鼓台奉納祭りとは豊作の感謝を奉納する為に
神子はお神輿(神様)を担ぎ、
氏子(住民)が神さまがお休みする為のお布団を担ぐ。
関西地方に伝わる伝統行事。が、始まりなのかなあ?
小豆島では各地区、減ったかつ手を補いながら
大きな太鼓台が
天に舞う
重なり合う
大きく傾き
太鼓台がかえす
掛け声が響く会場に
拍手が湧く。
その姿に何度も何度も感動する
5日間でした。
太鼓台奉納は仕事じゃない
けれど続けなければいけない
使命、責任、プライド、
来年も豊作でありますように。と
願いを繋ぐ伝統行事。
今日の若手が、いつかの総代。
期待を担いで上に乗る。
時に危険と隣り合わせの重いと思い。
いつもは釣りをしているおじちゃんも
可愛い笑顔で笑っていたおじちゃんも
よく喋るおじいちゃんも
か弱そうなおじいさんも
胸を張って着こなした法被姿に
何度も何度も心を打たれた。
かっこよかった。
その一言を言ってしまうと
安っぽいと感じてしまうほど。
ハンサム、スマート、ダンディ、ワイルド
どの言葉にも当てはまらない。
英語で表さなければいけないなら
何だろう、言葉が見つからない。
「瀬戸内海、風が吹いても波がない。」
こんな事を言いながら海を渡っていた。
凪いでいる平和の島に
こんなにも荒々しい姿があるとは。
まるで、海中を力強く走る潮のよう。
静止画でも動画でも伝えられない。
自分の未熟さに対面しながら
もがいて撮った。
是非、その目で見て欲しい。
心に焼き付けて欲しい。
いつかは無くなるかもしれない、寂寥の風景を。
伝える立場の人間が素直に思った感想でした。